いつも夢に見る。
真っ赤な炎の中、天より降り立つ“白き龍”の姿を。
それは恐怖と恥辱、畏怖と憧憬、そして尽きぬ悲しみを呼び覚ます記憶。
俺はあの日のことを忘れないだろう。決して。
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「さて、どうするね? セト。」
俺は黙って下を向いた。
ここは村長宅の居間だ。
引っ越しを終えたばかりだが、部屋は綺麗に片付けられている。
内装は、かつての村長の家とほぼ変わりない。
俺達の村が滅んだことを伺わせるものなど、ここにはない。
どちらにしろ、しなければならないことは分かっている。
孤児だからといって、村長一家が俺を養う義務などどこにもない。
いつまでも厄介になっているわけにはいかない。
彼らも、俺と同様に被害者なのだ。
今、こうして面倒を見てもらっているのも、数少ない生き残りに対する同情と感傷に過ぎない。
「幸いここは首都テーベだ。村に比べたら、働き口はいくらでもある。」
村長の言を受けて次男が続ける。
「だが、セト。
君は本当に優秀な生徒だった。
僕は君がこのまま市井の生活に埋もれてしまうのが、惜しくてたまらないんだ。」
彼のことを俺達は先生と呼んでいた。村で学校を開いていたのだ。
「それを言うなら、セトは軍隊に入るべきだ。
こいつの武術の腕は並ではないんだぞ。
本人も、幼い頃からそれを望んでいたじゃないか。」
この台詞は村長の長男。彼は道場を開いていたので、俺達生徒は師匠と呼んでいた。
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1994 - 2010 Moglie Teikoku. |
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